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「エーデルローズ、ミュージック レディースパーキング!」の元ネタについて探ってみた!

2019.05.05 Sun
みなさんこんにちは。
現在TVアニメも放送中なKING OF PRISMシリーズ(キンプリ)では「エーデルローズ! ミュージック レディースパーキング!」という掛け声が登場します。

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これには元ネタが存在すると言われていて、一般的に(?)元ネタとして挙げられる作品が
プリティーリズム・オーロラドリーム」と
ラブライブ!」です。
プリティーリズム・オーロラドリームでは「MARs!ミュージック レディースパーキング!」という掛け声が登場し
ラブライブ!では「μ's ミュージックスタート!」という掛け声が登場します。

先に書いてしまうとキンプリの掛け声はこの2つが持つ要素をミックスしたものなのですが、ではそれぞれどの要素がどのタイミングで登場したものなのか(どちらが先なのか?)について今回は時系列を追いながら調べてみました。

まずこの2つの掛け声そのものは一体いつ出てきたものなのかについてを調べてみました。

漁ったところMARsの方の初出はプリティーリズム・オーロラドリームの第35話「MARsドリームライブ!」で間違いないようです。オンエア日でいうと2011年12月3日ですね。

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一方μ'sの場合、掛け声そのものの初出として確認できたのが「μ's First LoveLive!」で、これは2012年2月19日に開催されたものです。



時期としてはかなり近いですね。一応ラブライブのほうが後ではありますが、この2作品で似た掛け声が生まれたこと自体は偶然なのではないかなと思います。

ちなみに調べてたらプリティーリズム・オーロラドリームの51話放送時にはこの2つの類似性を指摘している方がいました。尊敬します。
これらより、○○、ミュージック レディースパーキング!という掛け声そのものの元ネタはプリティーリズム・オーロラドリームと考えていいと思います。

そしてこの掛け声には特徴があります。その1つが掛け声の前に「1!,2!,3!,4!,5!,6!,7!」と数字で点呼をすることです。

プリティーリズム・オーロラドリーム第35話では「みおん!、あいら!、りずむ!、MARs ミュージック レディースパーキング!」と掛け声をしています。数字ではなく名前の点呼ですね。

一方でラブライブ!の場合前出の「μ's First LoveLive!」では点呼は確認できません。
点呼の初出はおそらくTVアニメ版ラブライブ!1期の第3話になります。

この話の作中では

ことり「でも、こういう時、なんて言えばいいのかな?」
穂乃果「μ's、ファイトオー!」
海未「それでは運動部みたいですよ。」
穂乃果「だよね...。...あ、思い出した。番号言うんだよ、みんなで。」
ことり「面白そう!」
穂乃果「よーし、じゃあ行くよ!」
穂乃果「1!」ことり「2!」海未「3!」

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このような掛け合いがあり、以後ラブライブ!ではライブの前にこの点呼を行う場面がちょくちょく出てきます。
代表的なのは1期13話「μ's ミュージックスタート!」や2期12話「ラストライブ」ですね。
ちなみに2期12話は菱田正和監督絵コンテ回だったりします。

また、この点呼と掛け声が合わさった「1!,2!,3!,4!,5!,6!,7!,8!,9! μ's ミュージックスタート!」という1つのまとまった流れの初出は多分2期12話...だと思うのですがこれはもしかしたら違うかもしれないです。

これらより、数字の点呼の元ネタはラブライブ!と言っていいと思います。プリティーリズム・オーロラドリームに合わせるなら名前の点呼になりますからね。

そしてもう1つの特徴がこのピース合わせで星を作るポーズです。

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プリティーリズム・オーロラドリームではこのときのポーズは手のひら重ねのポーズで星は作っていません。
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一方ラブライブ!は歴史をたどるとなんとプリティーリズム・オーロラドリームよりはるか前の2009年発売のμ's1stシングル「僕らのLIVE 君とのLIFE」のMV中にこのピース合わせのポーズを取っているカットが一瞬だけですが出てきます。

IMG_20190505_190547 (1) 

もちろんこのMVの演出は京極監督の担当です。余談ですがこのMVはプリティーシリーズのCGディレクターでおなじみの乙部さんも参加しています。

このシーンからの発展?でTVアニメ1期13話「μ's ミュージックスタート!」では点呼の際にこのポーズを取っていてこれも以後点呼シーンでの定番になります。

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これよりピース合わせポーズの元ネタもラブライブ!と考えていいのではないでしょうか。ただ、ラブライブ!とキンプリには大きな違いがあり、ラブライブ!の場合星型を作ってから点呼を開始するのに対してキンプリでは点呼の際に1人ずつ腕を伸ばし最後に星型が完成するという流れになっています。(これの意味の考察は他の人に任せる)

結論を書くと

プリティーリズム・オーロラドリーム由来のもの
・○○、ミュージック、レディースパーキング!という掛け声

ラブライブ!由来のもの
・1,2,3…という点呼
・ピースサインを合わせて星型を作るポーズ

となります。この2作品を合わせたポーズが○○○○○○○○(ネタバレ回避)の掛け声になっていることには大きな意味があるのではないかなと僕は思います。プリティーリズム・オーロラドリームは言わずとしれたプリティーシリーズの1作目で、ここで確立されたプリティーリズムらしさというのはキンプリで今に至るまで引き継がれているものでありこの作品なしにキンプリは1000%存在し得ません。

そして、ラブライブ!はプリズムショー演出を担当している京極尚彦監督の代表作と言ってもいい作品です。京極尚彦監督がプリズムショーに与えた影響というのは極めて大きくて、オーロラドリームとレインボーライブではほぼ全てのショーのダンス映像およびプリズムジャンプの映像演出を担当していてアニメーション作品「プリティーリズム」が持つ独特のプリズムショー観というのは京極監督がいたから作り上げられたものと言っていいでしょう。彼がもし参加していなかったらまた、キンプリという作品は存在し得なかったと思っています。

余談ですが一条シンくんのモデルになっているのは若い頃の京極監督だそうです。

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この掛け声には「キンプリ」がここまで来れたのはオーロラドリームという作品があったから、そして京極監督がいたからという菱田監督らしい周囲への感謝の思いが詰まっているのではないかと思います。



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「ひとりぼっちの○○生活」 原作とアニメの違いをまとめてみた! (第3話)

2019.05.03 Fri
みなさんこんにちは。春アニメは「ひとりぼっちの○○生活」という作品がとても面白くて最近すっかりハマっています。「三ツ星カラーズ」と同じカツヲ先生原作なのですがカラーズともまた違ったテイストでゆったりした絶妙なテンポがクセになりキャラもみんないい感じで毎回「良さ」を積み重ねていってる感じです。ややクセもある作品ですがもしまだ未チェックという人がいればぜひ!



先月Kindleで原作が3割引きセールをやってたので僕も4巻まで購入してアニメ化済みの部分だけ読んでみたのですが(ネタバレが嫌なので)これがびっくりするくらいアニメと原作でぜんぜん違うんですよ。

別に原作レイプしているとかそういう話ではなく、この作品は4コママンガなのですが4コマの作品を30分アニメのフィルムとして映像化するにあたって原作の良さをアニメで最も引き出すためにはどうしたらいいのか?という事を深く考えた上での改変が凄くハマっているなと僕は思いました。

それは1本のストーリーで繋げるための順序の組み換えだったり、4コマと4コマを繋ぐ補完だったり、4コマ内でもキャラクターをより深めるためのアニオリだったり...
さすが「生徒会の一存」第1話でメディアの違いを理解せよ!という格言を提示した花田十輝先生脚本作品だなと感じさせます。(この格言を誰が考えたかは知りませんが)

ということでアニメ第3話「つたわる空回り」を利用して原作とアニメではここが違う!と思った点を箇条書きメモ形式ですがまとめてみました。
なぜ3話か?というのは深い理由はないですがこの話は特に再構成が美しいなと感じます。

この話は原作だと
ぼっちその6 本庄さんと下校する話
ぼっちその7 なこがぼっちの家に行く話
ぼっちその8 ぼっちが学校休む話(+先生の話)

の3本を再構築して作られているのですが

7話→8話は原作でもある程度繋がっているけど6話→7話は原作だと完全独立したお話なんですね。
この3本を大幅に組み替えて1本のストーリーを作り、更にアニオリを要素を大量に追加して作られているのがこのお話なのですがこの改変はたぶん重要だな!と思ったものを箇条書きでまとめてみました。

本編映像と照らし合わせなが見ればだいたい分かるように書いてるつもりです。

ちなみに、会話の言い回しの変更などはほぼ全てのシーンで行われているので羅列していたらあまりにキリがないのであまり重要でないと思ったものは省略しています。
(それらの中には漫画だと問題ないけどアニメとしてしゃべると微妙に語呂が悪い言い回しの変更なども含まれててそこも上手いな~と思ったりするのですが)

・アバンは8話の冒頭のエピソードを移動して持ってきている

・Aパートは基本6話の話
・ぼっち「友だちになればずっと一緒にいられると...」 原作だとセリフのみだけどアニメではノートに書いてる(よってノート書いてる場合か!もアニオリ)
・アル「じゃあまた放課後ね」の後のアル「ひとりさ...じゃなくてぼっち!」はアニオリ
・なこの号令のシーンは原作のどこにも多分無い(これによって原作だと8話のみの先生の話が全編に分散している)
・アル「じゃあいつも気絶しちゃうの?」から始まる会話はアニオリ 原作では下校シーン最初の会話がアメの話
・アメをもらったアルの「なこ^~」はアニオリ
・ぼっち「なこちゃんと本庄さんと一緒ならいくら遅くなっても...」のあたりからの家に誘う話はすべてアニオリ(これが7話への前振りになってることで本来別の6話と7話が1本になってる)
・ぼっちがアルちゃんを名前で呼ぶシーンは原作から大規模拡張されてる
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・Bパートは7話+8話
・原作だと元々なこだけが家に来ることになってた(のでこのぼっち家パートに出てくるアルちゃん絡みの会話ははほぼオリジナル)
原作だと服を買いに行く件のあとの4コマでのみ登場するが逆にここはアニメではカットされている
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・約束の時間云々の話は全てアニオリ原作では時間の話は出てこない
・メガネをアピールするなこ 原作「今日私メガネなんだけど」 アニメ「今日の私なにか違うと思わないか?」
・8話冒頭はアバンに回したので7話ラストから8話途中に繋がる

・朝の学校での「忘れていませんか ぼっちです」とメールを受け取るのはオリジナル(原作では受け取らない)
・「新しい友達」が出てくる家で寝込むぼっちは原作だと普通にぼっちの家のシーンとして描かれているのがアニメだとなこの想像に変わってる
・まさかそんなこと...→ぼっちから連絡をもらうアルも当然アニオリ
・原作ではなこは先生にノートを渡さない
・先生「怖い人苦手なんです~」なこ「こわくないですよ」のシーンは原作だと登校シーンであるのがアニメでは移動してる
・「私そんな怖く見えるか?」~残念なものか!!は原作だと朝のシーンだけど放課後に移動してる
・原作では「話しかけんなオーラか~」のあたりから放課後
・アルがアメを取るあたりからメールを受け取るまでのなことアルの掛け合いは全てアニオリ
原作だと1コマ目からアメ舐めてる
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・このタイミングで2人がぼっちからもらうメールの文面は「私のこと忘れないで下さい」のみだけどアニメでは大幅に変更されてる
・ちなみに納豆の話はアニオリではなく原作の単行本おまけページにあるものを引っ張ってきてる
・アル「誰が残念お前言うな~」で混ざるのはアニオリ(原作では誰が残念か~のみ)
・一度降りてきた後また戻って勝負服に着替えるのもアニオリ(7話の要素の回収になってる)
・ラストのなこ「残念だからな」「誰が残念かーーーー」はアニオリ(原作はそうですか退屈でしたかで〆)

こうやってまとめてみるとアルちゃん関連が特に多い印象を受けます。4話でも同様の追加が結構あって、アルちゃんのキャラを際立たせたいという意図が感じられます。

個人的には一番最後の残念掛け合いの追加が好きですね。これが追加されることでアルちゃんの残念ツッコミキャラがより立つと同時に、映像的にはそれを見て微笑むぼっちで〆なんですがこれがAパートのなことアルの仲が良いのか悪いのかみたいなシーンともリンクするんですよね、これもまた原作だと別エピソードなものを繋ぐ役割を果たしているので構成としてとても美しいなあと思います。

これ以外にも色々あるんですがほんと羅列してるとキリがなさすぎるので...興味のある人は是非原作を買って読んでみてください!原作が不完全とかそういう話ではまったくなく原作は4コマの作品としてとても面白いので!漫画ならではの味があるコマも多くてたのしいです。
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こんな感じでアニメと読み比べていくのもめちゃくちゃ楽しいです!

半分くらい自分用メモなんですが気が向いたら他の話もやるかもしれません。


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話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選

2018.12.29 Sat
2018年版です! 今年は自分に突き刺さる作品が多くてとても楽しかったです。

ルール
・2018年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

ゾンビランドサガ 第7話「けれどゾンビメンタルSAGA」
脚本:村越繁
絵コンテ:境宗久、伊藤達文
演出:清水久敏、佐藤威、宇田鋼之介、境宗久
作画監督:柳隆太、岡真理子、村長由紀、桑原幹根

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ゾンビランドサガという作品のターニングポイントになる回。ゾンビ×アイドルで一体何が始まるんです?となった作品の1つの到達点が7話にあるのではないかなと。7話ってこの作品の中でも特にゾンビというギミックがふんだんに使われていて、前半の方の展開もそうですが、後半のライブシーンは圧巻そのもので、ここまで熱さを感じさせてくれる物量のアイドルアニメのライブシーンは久々に見た感じがしますね。作品そのものからは少し外れた話題になるんですけど、このゾンビランドサガ7話が放送されたタイミングと同時にグラブルの公式アカウントがゾンビランドサガの応援イラストを投稿したんですよね。これってつまり、放送前から7話が絶対大反響になるという見込みがサイゲにはあり、Twitterで7話が大絶賛されると同時にサイゲームスが持っているTwitterアカウントの中でも特にフォロワーが多く影響力のあるアカウントからゾンビランドサガの応援イラストを発信することで作品の注目度をより上げる相乗効果を狙うという恐ろしいほど上手い戦略性が見えるんですよね。このプロモーション戦略の上手さもゾンビランドサガの作品人気をお仕上げた1つの理由だと僕は思います。

おそ松さん(第2期) 第25話「地獄のおそ松さん」
脚本:松原秀
絵コンテ・演出:堂山卓見、小高義規
作画監督:渡邊葉瑠、浅野直之
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ゾンビランドサガはゾンビというものを使って”生き様”を鮮やかに描いた素晴らしい作品ですが全く違う角度からクズの生き様とはなんたるかというのを死をギミックに描いたもう1つの名作がこのおそ松さん2期25話なんですよね。(正確には24話との2部作なんですが)
この話では六つ子がクソみたいな理由でいきなり死んでしまいます。死後、三途の川を渡った六つ子たちはどのような振る舞いをするのか、そして何を経験しどのようにして復活するのか、その全てがダメ人間の一貫した生き様を華麗に描いていてこれがおそ松さんだ!!!という情熱が詰まりに詰まっていて素晴らしかったです。まさに”ダメ人間賛歌”。24話からの連続したテーマとしてある”まともであること”に対しての結論も25話では出されます。果たしてこの作品世界におけるまともとは一体何なのか、そこも非常に上手に描かれてました。死をギミックに使うことによって人間讃歌アニメーションを作るという点で個人的にはゾンビランドサガとシンパシーを感じたんですがその描き方と結論が全く違う角度になってるのが面白いんですよね。そういう角度からゾンビランドサガ好きな人は是非おそ松さん2期24話25話を見てダメ人間の生き様とはなんたるかを目に焼き付けてみてください!この2話で完結してるので!

Steins;Gate 0 第8話「二律背反のデュアル」
脚本:花田十輝
絵コンテ:川村賢一
演出:土屋浩幸
作画監督:中田正彦、木宮亮介
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年末滑り込みで見てめちゃくちゃ面白かった作品!長年の時を経て生み出されたシュタインズゲートの正統続編...というよりこの作品が出たことによりアニメシュタインズゲートが2クールの作品ではなく4クールの作品になった、と言ってもいいくらいシュタインズゲートの物語の拡張として上手く出来てた作品ですが中でも凄かったなと思ったのがこの8話です。この8話はシュタインズゲート・ゼロでは唯一α世界線が舞台になっています。即ち紅莉栖が生きていてまゆりが死んでいる世界線。唯一生きた紅莉栖が出てくる回なのですがこの話の後半にとんでもない展開があります。それは”シュタインズゲート22話に対する補完”です。シュタインズゲート22話では岡部がβ世界線の選択を決意し紅莉栖との別れが描かれている見どころたくさんな回ですが、この回のとあるシーンに対してDメールを用いて本編では描かれなかった角度からの補完が入ります。そのギミックがあまりに鮮やかで見てて震えましたね。そしてなんとこのシーンは原作には全く無い描写だそうで、やはり花田十輝は神。この人本当にこういうギミックを活かしたエモ物語作るの上手いよなあ…と改めて思いました。

宇宙よりも遠い場所 第10話「パーシャル友情」
脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:澤井幸次
作画監督:日向正樹
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というわけで、シュタインズゲート・ゼロに続いて花田十輝大先生の脚本が輝きまくっていた名作です!正直この作品は13話の全てがそのクールトップレベルの神回みたいな作品なのでどの話を選んでも違和感がない。この企画やってる他の人を見てもかなり話は分散してる印象です。特に終盤4話なんかとんでもないことになってますからね。が僕はあえて1つ選べと言われるならこの10話が一番好きですかねえ…この企画のために改めて見直したんですけど正直僕の力不足で上手いこと感想が書けない。けどセリフの一言一言がすごくいいし最後にはものっそい心に響いてる。他の話もそうなんですけど、自分に特に刺さったのがこの10話なんですね。まさに天才のアニメーション。優秀なアニメ監督とアニメ脚本家がいて、その人たちの才能が一切惜しむことなく発揮され、それがオリジナルTVアニメというのが形になってこの世に出てくるというのはとても奇跡のようなことで、この作品がこの世に産み出されたことに感謝したい、心の底からそう思える素晴らしい作品でした。

ヒナまつり 第6話「新田さんの父親はダンディ」
脚本:大知慶一郎
絵コンテ:及川啓
演出:松原桂
作画監督:川島尚
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ヒナまつりは全体を通してすごく笑わせてもらった作品で、突き抜けたギャグ回を選ぶのもありだったんですが、この作品の中でも結構異色なハートウォームな物語を丁寧にやってくれた6話(のBパート)が全体で見ると頭一つ抜けて素晴らしい回だったんじゃないのかなと思います。この回ではホームレス集団と暮らしていたアンズちゃんがホームレス集団と別れ、中華料理屋に引き取られたアンズちゃんが自分はここにいていいのかと悩み、ここにいていいんだと自覚するというお話なんですが周りの大人が全員が全員優しくてすごくいいんですよね…ダメな大人ばかりだけどみんな心は善人なのがヒナまつりのいいところの1つで、この話ではやっさんを筆頭にしたホームレス集団が全くネガティブに描かれていない、一般的な倫理観を持つ作品であればホームレス集団をネガティブに捉えることでそこから抜け出したことをポジティブに描いてもおかしくないんですがそうしないところにヒナまつりの狂ったところが出てて、これまでの話でこの作品の狂った世界観を提示していたからこそできた心温まるお話なんじゃないかなと思いました。よりもい10話と並んでこの話が好きって、なんとも趣味の分かりやすいこと…

あそびあそばせ 第8話「バイキン、ゲットだぜ!/神の啓示/魔のスゴロク」
脚本:柿原優子
絵コンテ:木野目優
演出:間島崇寛
作画監督:黒澤桂子、樋口博美
     岩佐とも子、小野木三斉
     藤田亜耶乃、小沼克介
     堀江由美、山田勝
総作画監督:黒澤桂子
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あそびあそばせって相当特殊な作り方をしている作品で、作品のテンポ感を作るのが演出家ではなく声優さんだったり、全話を通してキャラデザの黒澤さんが作画のコントロールをしていたり、話によってアニメーションのクオリティにムラが出ない作りをしてるのでなにか飛び抜けてる話みたいなのって無いんですよね、いい意味で。
けどやっぱり今年の中でもトップレベルで楽しませてもらったこの作品入れたいなという思いもあり、じゃあどの話を選びたいかなぁ…と考えたときにこの話が一番好きかなというのが8話です。一番の理由としてはこの回が一貫してあそ研の3人がワチャワチャした回であるということ。あそ研3人で形成された内向的な絶妙な人間関係ってのが大好きで、サブキャラが絡む回ってのはその要素がどうしても薄れちゃう感じがするので3人だけの回が好きなんですよね…。あとこの回本田華子さんがかわいい!この画像を見てよ!めちゃくちゃかわいいでしょ!顔芸豊富なところ、感情豊かなところ、バカだけど頭いいところ、木野日菜さんの素晴らしい怪演、全てひっくるめて個人的2018年マイベストヒロインです。

ちおちゃんの通学路 第6話 「それぞれの道/エルードちおちゃん」
絵コンテ:追崎史敏
演出:稲垣隆行
作画監督:小川茜、槙田路子、本田辰雄、加藤弘将、飯塚葉子
     Ryu Joong Hyeon、Han Se Hwan
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天才ですよ天才。この世のどこにQueenのWe Are The Championsの原曲を80秒間BGMに流しながら女が女のケツを揉み続けるアニメがあるんだって話ですよ。それを前提に映像作ってるので配信版だとめっちゃ間延びしてしまってるのがまた面白いですが、稲垣隆行監督作品のBGMセンスが光り輝いてたこの回は唯一無二なんじゃないのかなと。深夜作品でこんなぶっ飛んだ原曲BGM芸が見れるとは思ってなかったのでそこが嬉しかったですよね、ちおちゃんの通学路は。制作体制のグダグダっぷりとかいろいろ思う面もある作品ではあるんですが、シリーズ通してなんだかんだ楽しかった作品ですね。

少女☆歌劇 レヴュースタァライト 第8話「ひかり、さす方へ」
脚本:樋口達人
絵コンテ・演出:光田史亮
作画監督:松尾亜希子、角谷知美
              大下久馬、高藤綾、小池裕樹、小里明花、清水海都、谷紫織、錦見楽
総作画監督:齊田博之、伊藤晋之
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この回はレヴューパートの映像の物量が凄まじくて好きです。レヴュースタァライトって作品で自分が見たかった映像ってこういう感じなんだなーって。舞台であるからこそできる過剰な演出(褒めてる)、華麗で鮮やかで美しいアクション、レヴュー曲、それらが噛み合った回だったんじゃないでしょうか?BGMの変調とともに第二幕が始まったときの高揚感たるやそれはもう凄まじいですよ、アニメという媒体だから出来る映像のギミックが最大限生かされていてすごく気持ちいい仕上がりになってますよね!第二幕のダイナミックなシーンの作画には上手いアニメーターの人も入ってて、”レヴュースタァライトという作品だからできるかっこよさ”みたいなのが詰まった映像になってると思います。レヴューパートを通してのキャラの表情の作画はかっこよさと美しさどちらにも偏りすぎず絶妙なバランスで描かれていて、そのへんのバランス感覚の上手さみたいなのも感じさせた回ですね。

キラッとプリ☆チャン 第31話「マンガの現場いってみた!」
脚本:佐藤裕
絵コンテ:博史池畠
演出:米田光宏
作画監修:斉藤里枝、川島尚
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キラッとプリ☆チャンが博史池畠監督作品であること、そして脚本に佐藤裕さんが入ってることが最大限生かされたモンスターみたいな回です。プリティーリズムの頃からですがこのシリーズはスタッフが自由に暴れられるようになってきてからが楽しいんですよねやっぱ。ここまで女児アニメって監督の趣味を盛り込んで番組を私物化してもいいんだってくらいのひどい内容。けど許されるんです、プリティーシリーズだから?秋田書店ネタ以外にもいたるところに小ネタが混じってたりするんで楽しい、重要回よりも池畠監督が優先して自分でコンテを切りたかった回なだけある濃密なプリチャンのアイデンティティが光り輝く回だったと思います。!プリチャンの2年目もこのペースで突っ走って欲しいと感じさせましたね!!ハッカドールやアキバズトリップでもおなじみの天才脚本家佐藤裕さんのハイテンポギャグ脚本の上手さもキラッと輝いてた回だったんですが検索しても中々彼を注目してる人いないんだよなあ…プリチャンの中では目に見えて異色の脚本家だと僕は思うんですが。プリパラのふでやす先生の回なんかみんな注目してたのに…もっとみんなこの天才の名前を覚えてよ!!

うちのメイドがウザすぎる! 第6話「うちのメイドの昔のオンナ?」
脚本:子安秀明
絵コンテ:三原武憲
演出:角松倶楽部
作画監督:濱口明
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話の内容はひたすら変態ゴスロリおばさんが暴れまくるしょーもない回なんですが、何を血迷ったかこの回にスーパーなアニメーターを呼びまくり作画リソースを使いまくってしまった動画工房。所謂作画回。唯一総作画監督も不在で作画監督である濱口明さんの独特な絵柄が全編に渡って色濃く展開されてます。作画とか興味ない人が見てもこの回は明らかに絵が違う、画面のレイアウトの凝り方がおかしい、よくこんな回が出来たなあと思うアニメーターの個性爆発回でした。特にこの手の作品は総作監複数人で絵柄を整えることが第一って作品が多いですからね。(それが必ずしも悪いとは思ってない、てかこの作品も通常回はそうだよ!)。ねこパンツだのたいぷはてなだのがズラッと並んでるED原画テロップが一番面白いかもしれない、キャラデザの山崎さんがひまおう(Twitterの名義)でクレジットされてるのが好き。アニメの現場がスケジュールやらなんやらで圧迫されてることが多い昨今、ここまでアニメーターの自由度の高いハイリソースな作画回が戦闘シーンが多いわけでもないのびのびした変態ギャグコメアニメで見れるってことは相当贅沢な話であり、幸せなことなのかなと思いました。


2018年のTVアニメ、特にオリジナルのアニメ作品に対して言えることとして、”人間”そのものを描くような作品がヒットする傾向が以前より強く出てきたんじゃないかな?と思いました。原作ありの作品に関してはその限りではありませんが。その最たる例が「宇宙よりも遠い場所」だと思うのですがこのようなジャンルの作品が企画会議を通り世に出てきて、さらに評価される世の中ってのは僕個人の好みに近いというのが大きいですがすごくいい傾向なのではないかなと思ったり。ところで、この作品の人気が爆発したのってインターネット上を見てると11話とか12話のあたりっぽいんですよね。(2話のあたりからもっと注目されてもいいのに!!!と思いますが) ゾンビランドサガも7話のあたりから一気に話題性が増したように、中盤、さらには終盤から一気に注目度が上がるような作りのアニメ作品であっても最終的に人気作品になれるというのはVODサービスなどを通じて誰もが気軽に合法的に最新話まで追いついて視聴できる大配信時代のある種の象徴なのではないのかなと。これは序盤がつまらなくてもいいという意味では決して無いのですが一昔前の作品のように切られたら終わりだから3話くらいまでの掴みこそが一番大事でそこまでの話数に飛び道具的要素を入れなきゃいけないという時代でもなくなったのかなと思いますね。2019年のアニメ作品はどのような作品が出てくるのでしょうか?楽しみですね。



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話数単位で選ぶ、2017年TVアニメ10選

2017.12.30 Sat
毎年恒例企画!2017年版です

ルール
・2017年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

プリパラ 第139話「愛フレンド友」
脚本:大島のぞむ(森脇真琴)
絵コンテ:柊陽菜
演出:小林浩輔
作画監修:斉藤里枝、川島尚 本多恵美、戸田さやかpara.jpg
シリーズ3年の集大成!とにかく最初から最後までこの回は「プリパラ」そのものなんですよ 山場の展開だからって真面目な展開にはならない。ギャグとも言えない狂気の世界観を維持しながら3年で一番の大盛り上がりを演出できてて最後には感動してるのがとにかく凄いなあと。別に狂ったギャグを作ろうとしてるわけじゃなくプリパラという作品の総まとめを監督自身がするとこうなると。プリパラの世界を一番上手に表現できるのはやっぱり森脇監督本人なんですよね。
何よりI friend youがすごい名曲なんですよね。この曲だけで感動できる。そしてこの曲をバックに「まずは基本の土下座からだよ!」とか言っちゃうドロシーも最高 CGの気合の入り方も凄まじい。過去138話の様々な積み上げがあるからこそできる「プリパラ」じゃないと絶対できないまさに「神回」

宝石の国 第8話「アンタークチサイト」
脚本:井上美緒
絵コンテ・演出:京極尚彦
CGディレクター:茂木邦夫
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日本のCGアニメ史に間違いなく残るであろう作品「宝石の国」の中でも視聴者全員に強烈な印象を植え付けたのがこの回なんじゃないでしょうか。それまで面白い、よくできてるというくらいの感覚で作品を見てた人にも「この作品やべえな…」という印象の変化が生じる回。映像音響ともにアンタークが割れてあたりからのシーンがひたすらエグい。ゾクゾクする。特にこの回は静と動を使い分けることによるインパクトの生じさせ方が天才的に上手い感じ。

フレームアームズ・ガール 第6話「感じて花火大会/学校に行こう2」
脚本:赤尾でこ、柿村イサナ
絵コンテ:小田裕康
演出:小田裕康、高田昌豊
作画監督:小田裕康
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フレームアームズガールは後半を中心に他にもエモーショナルな回がたくさんあってどれを選ぼうかかなり悩んだんですけど映像的に一番好きなのはこの回かなと
この回は小田裕康さんの1人コンテ演出作監原画回(一部共同)でその分あおちゃんの表情付けがかなり独特でかわいい。Aパートはパンツを切るエピソードをこの回の主題である”感じる”というとこにしっかり結びつけてくる当たりが赤尾でこ天才だなと思いましたw 
この回はディオメディアを中心に活躍されている清水空翔さんの担当回と同じタイプの独自性がちょっとある感じがします。アクションとか上手いアニメーターのギャグ・コメディ作品における1人コンテ演出作監原画回ってテンポのとり方とか表情付けが普通の回と違った感じで独特の魅力があるんですよね。全部1人でやる分演出プランを立てやすいのかな?とか思ったり。作監まではやってませんけど一昨年10選入りしたハッカドールのバリキオスさん回もちょっとタイプとして似てるかな。
川口敬一郎監督作品の見どころはこういう演出の暴走が味わえるとこにもあると思います。来年もこういう面白い回があるといいですね~ 

ポケットモンスター サン&ムーン 第21話「ニャビー、旅立ちの時!」
脚本:冨岡淳広
絵コンテ・演出:浅田裕二
作画監督:岩根雅明、志村泉
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「ポケモンの老衰による死」という非常に難しいテーマをここまで直接的にかつ美しく描いてきたことにただただ感動ですねこの回は… 普段が明るい作風のアニポケSMだからこそこういうエピソードで締りの良さが生まれるんですよね。アローラ地方のおおらかさがしっかり描かれているからこそ輝く、アニポケ屈指の名エピソードだと思います。ポケモンが好きな人、ペットを飼った経験がある人全てに見て欲しいです!

ひなろじ ~from Luck & Logic~ 第11話
「一年の計はカウントダウンにあり/据えチョコ食わぬは女の恥」
脚本:高木聖子
絵コンテ:白幡良志之、児谷直樹
演出:児谷直樹
総作画監督:仁井学
作画監督:Hwang Seong-won、Seo Jeong-ha
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ひなろじは9話~12話まですべて素晴らしいので正直どの回を選んでもいい!くじで選んでいいくらいなんですけどなんでこの回を選んだかと言うと…正直ストーリーや演出の素晴らしさとかのトップを決めるのが出来ないからニーナちゃんがかわいいという独自ポイントがめちゃくちゃ強い11話でいいじゃないか!…って感じですねw
ひなろじは10話が大きな山場になってる回なので残りはボーナスステージって感じですけどまさにご褒美!10話までで深く掘り下げてくれたキャラの違った一面にスポットを当ててそのキャラクターの魅力を最大限引き出してる感じですねこの11話は。キャラの作画にすごい気合の入った回ですけど原画は三文字系なのでTwitterでいつも美少女イラスト投稿してる総作監の仁井学さんの貢献が大きいんじゃないでしょうか。お疲れ様でした。

NEW GAME!! 第6話「あぁ……すごいなあ……」
脚本:志茂文彦
絵コンテ・演出:山﨑みつえ
演出助手:野呂純恵
作画監督:板倉健、三島千枝、山野雅明、武藤幹
     山崎淳、斎藤大輔、渡辺舞、山崎輝彦
     吉村恵、手島行人
総作画監督:木野下澄江、山野雅明
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キービジュアルに関係したエピソードの起承転結がしっかりこのエピドード内でできてるのが素晴らしいですね。割と適当なサブタイが多いこの作品でサブタイの「あぁ……すごいなあ……」が最後に凄い染み渡ってくる。作中内だけでなく視聴者に対しても「八神コウってすごいなあ…」って思わせるのって結構難しいと思うんですよね それに対して説得力のあるキービジュアルや青葉に対する対応なんかで視聴者に対してそう思わせるのがしっかりできてて上手いなあと思ったり。最後には青葉が笑顔で終わってるのも凄くいいですよね。とにかく素晴らしい回。お見事!

タイムボカン 逆襲の三悪人 第9話 
「水戸黄門と日本テレビ水卜アナのビックリドッキリな関係とは!?」
脚本:永野たかひろ
絵コンテ:稲垣隆行
演出:徐恵眞
作画監督:西村彩、前田亜紀
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この回は「うおおおおおお!我らが稲垣隆行神がやりおったぞおおおおおおおおお!」みたいな気分で見てましたw前作タイムボカン24から今回に至るまで正直なところ「面白いけど稲垣隆行監督のポテンシャルをフルには活用できてない感じがするなあ...」みたいな感じで見てたんですが(面白いですよ)、この回はついにタイムボカンやりおったな!!って感じで稲垣監督の個性が100%出てて見ながらガッツポーズでした。
ジュエルペットサンシャインの八木沼くん回の再来である実写合成もさることながらメカ戦パートの最初から最後までわけわからない感じとかもうね、最高ですよ。いきなり病室になるあたりとかなんやねんとw 水卜アナウンサーゲスト回だっていうのにこのカオスを極めた回やっちゃうあたりも凄いよね 水卜アナは何を思ったのかw こんな稲垣隆行の原液みたいな濃い回が夕方に全国ネットされるとはね~

 僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件 第8話
そ、そこまでしていいなんて言ってないっ!
脚本:山田靖智
絵コンテ・演出:高橋英俊
作画監督:西尾淳之介、池原百合子
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しょびっちは結構毎回安定した面白さを見せてくれた作品だと思いますがその中でもこの回は個人的感想だけどテンポが突き抜けて良くてネタもキレッキレだなと感じた回。毎回100点満点で90点を超える中1話だけ120点みたいな感じ。
この作品のギャグってコント的側面が大きいと思うんですけどこの回に関しては本当にプロの芸人のコントを見てる感覚になるくらい掛け合いが凝ってて面白かった。1話の回収もしてるし結構重要回なのかな?と。
作画リソースにはなかなか恵まれなかった印象のあるしょびっちですが監督を筆頭とした若手演出家がとても頑張っていてそれを見れたのもこの作品の良かったところですね。

妹さえいればいい。 第9話「
全裸と下着さえあればいい。
脚本:平坂読
絵コンテ:ワタナベシンイチ
演出:板庇迪
総作画監督:平田和也
作画監督:平田和也、大塚舞、大槻南雄、佐藤香織、藤井文乃
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パンツと全裸を軸に30分展開するばかみたいな回だけど勢いテンポの良さが凄まじすぎて10選入り。後半エロシーン祭りだけどエロいというよりはなんじゃこりゃって笑いが先に来る。多分絵コンテの段階で相当面白いものになってるんじゃないですかね、ワタナベシンイチ氏の奇才っぷりが遺憾なく発揮された回だと思います。とにかく勢いを楽しめ!!この回は!
あと何よりEDテロップの特殊仕様!! 末端職やOPの参加スタッフとかまで含めて作品に関わる人全員に下着派か全裸派かを聞くは絶対大変だったと思うw制作の人お疲れ様でした!!

武装少女マキャヴェリズム 第7話「妖しき刃「眼目さとり」」
脚本:ガクカワサキ
絵コンテ:池端隆史
演出:門田英彦
総作画監督:滝本祥子
作画監督:橋本真希、向川原憲、川添亜希子、權容祥
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1話丸々風呂場で全裸戦闘をやるという意気込みを評価したいですねこの回は。単純に面白い回ってだけなら他の回の方が上に来る感じもするんですが「武装少女マキャヴェリズム」という作品だからこそできる唯一無二性ってのがこの話にはあるかなと。真面目に戦闘してるようで2人とも裸になっててそもそも戦闘のきっかけがしょうもなかったりで間抜け具合と真面目具合の絶妙さがたまらんですよね。
あとこの回はキャラデザ滝本さんの総作監修正が全編に行きたっててて絵柄が凄く好みな感じになってます!そこも高評価ポイント!この人の絵は本当にかわいい!


特に意識はしてないんですがなんかエロい回の比率が増えちゃいましたね今年は…w ただどの回もそこだけに魅力があるわけじゃなく話だったり演出の魅せ方だったりでこの回凄いな!!と思った回なのでぜひ皆さん興味があれば見てください!前後の回を見てなくても楽しめる作品を中心に選んでるので。
今年は宝石の国のように次世代のアニメのあり方を提示してくれた素晴らしい作品がありましたが一般の作画アニメは去年に続きちょっと色んな面で厳しいなあ...って作品がやはり多い印象です。今回シルバーリンク元請け作品から2作品選出してますが、2作品とも面白いと思う一方で元請けタイトルの取りすぎによる現場の疲労、リソース不足が画面に反映されるほどになっててそこが惜しいんだよな...と感じた作品でもあります。現場の方は口を揃えて言いますがやはり今はアニメの本数が多すぎて1本1本が丁寧に作れていない。スケジュールとリソース、あるいは予算の不足により本来の面白さが発揮しきれないままオンエアを迎えるアニメ作品は純粋に「もったいない」んですよ。そんな作品が見たいかというとできれば見たくない。その環境から生まれた作品で面白い作品はもちろんありますけど作画や演出の段階でもっと丁寧に作れたら更に素晴らしい作品になってたに違いないわけで。
いい作品はいい制作環境のもとで生まれるのだということをアニメのクライアント側の方は改めて認識していただいて2018年はこの業界がより正常化すればいいな、と思ってます。



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「キンプリ」の続きの物語が作られるために必要なことと菱田正和監督の想い

2017.06.18 Sun

この記事は「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」の視聴を前提としています


先日開催された『劇場版「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」プリズムエリートの二次会』で番組の最後に菱田正和監督から爆弾発言とも言える発言がありました。



この発言から菱田監督が考えている「キンプリ」というのコンテンツのこれまでと現状と未来について考えていきたいと思います。

※以下の内容はスタッフの発言をベースとした完全な個人的見解です。

KING OF PRISMシリーズの目的

まずKING OF PRISMシリーズが何故制作されたかについてから考えていきます。これについては過去のスタッフの発言にあるとおり「プリティーリズムとはこんなにも面白い作品なんだってことを世間に知ってもらう」ということだと思います。つまりもともと知名度が高いとはいえなかったプリティーリズムシリーズを世間にもっと知ってもらいたいという一心で作られた作品が「キンプリ」なわけです。
これを実現するために菱田監督は「キンプリ2部作構想」を考えました。この構想は物語の中身とは別に存在する作品のコンセプトです。
まず1作目「KING OF PRISM by PrettyRhythm」ではプリズムショーの面白さに絞った作品制作が行われました。この作品の目的は知らない人でもプリズムショーを好きになってもらうということで知らない人でも見終わったらプリズムショーはなんて素晴らしいんだ!となれる、そんな作品です。なので物語も第1話的作りでプリティーリズムを知らない人でも気軽に見れるような作りになっています。一方で過去のプリティーリズムシリーズの要であった物語の要素はオミットされている部分が多くプリティーリズムシリーズとはまた少し違うプリズムショーエンターテイメント作品というような側面があります。

そして2作目「キンプラ」では前作でオミットされたプリティーリズムの要素の多くを復活させました。これは1作目がプリズムショーの面白さに焦点を当てたのに対して2作目はプリティーリズムの物語の面白さに焦点を当ててることを意味します。もちろんプリズムショー自体は大きくパワーアップしていますが前作比でストーリー要素が大幅に強化されているので短い尺ながらもプリティーリズムの要素がぎゅっと凝縮された作品となりました。これにより1作目で入ってきてプリズムショー面白い!となった人にもストーリーの面白さをより知ってもらいたいというのが目的です。

応援上映について

「キンプリ」では応援上映に特化した作品制作が行われました。「キンプリ」は応援上映で見ることを前提としてるシーンが数多く存在していて作品を全く知らない人でも作品自体をアトラクションとして楽しめるように作られています。これがうまい具合にバズってくれたことで結果として世間でのプリズムショーの認知度はぐっと上がり「キンプリ」は作品的にも成功し続編制作へと繋がりました。コレ自体は大成功と言っていいでしょう。
一方で世間で「キンプリ=応援上映の作品」というような印象が出来てしまったのも事実です。理想としては作品がまずあってその先に応援上映があるという形なのですが応援上映が前に出すぎてしまった感じはあります。このイメージは「キンプリ」のような作品ならいいですが重いストーリーが増えていけば行くほどに邪魔になっていきます。


菱田監督がやりたいこと

二次会のコメントで監督は「キンプラ」の先を描くならとてもヘビーでハードな物語が待っていることを示唆しています。これは同時に「キンプラ」の先にある作品を制作するならまず応援上映ありきの風潮からの脱却をしなくてはいけないことを意味しています。監督がほんとうに作りたいのはTVアニメ「プリティーリズム」シリーズのように毎回毎回の積み重ねが大きい連続した物語のある作品であって応援上映で盛り上がる60分くらいの作品ではないということです。前作がああいうバズり方をした時点で菱田監督は「そういう作品」しか作らせてもらえなくなることに対してある種の警戒感があったんじゃないかと思います。なので「キンプラ」は前作でバズった要素を残しつつも応援上映をあまり意識せず物語の面白さを最重要視した作りとなっています。こうすることで世間の風潮が「キンプラ=応援上映とか関係なく面白い作品」となることで今後自分の本当に作りたい作品が作れるだけの土壌が形成できるからです。

作品の媒体と尺について

「キンプラ」は「キンプリ」の世間での受け入れられ方ありきで続編制作が決まったのでエイベックスから与えられた条件は「60分で作れ」でした。これは予算とかスケジュール以上に応援上映を前提に考えた場合2時間だと長過ぎるということありきなのではないかと思います。これはプリティーリズムのような壮大な物語を作るには到底難しい尺で、結果として尺は69分になり監督はその分密度がすごく無駄なものがない作品になったと言っていますが本当はもっと「キンプリ」完結編で描きたい内容はもっと多かったはずだと思います。しかしその尺の中でもなんとか物語を描ききるということに成功しました。これはひとえに菱田監督の天才性によるものだと思います。しかしそれと同時に「本当はもっと長い尺で物語を描きたいんだよ!!」という心の叫びも感じ取れました。
つまり「キンプラ」の続きの物語を描く作品は60分尺の劇場作品じゃダメなんだということです。菱田監督が描きたい次世代組の物語は到底そんな尺で入るようなものじゃないし応援上映ありきの作りでもないということです。なので「監督が本当にやりたい続編」のためには前作のような応援上映でバズるような受け入れられ方じゃダメでもっと物語方面でフューチャーされなくてはいけないのです。

結論

「キンプラ」がストーリーがめっちゃ面白い、ふざけてない真剣な作品だという風潮が確立されればそれが企画の決定権をもつ偉い人にもつたわり60分劇場作品以外の媒体での続編企画が通る可能性がぐっと上がるのではないかと思います。「キンプリ」のときは1人でも多くにこの作品を知ってもらう、そのことがコンテンツを未来へと繋げる一番大事なことでした。そうしないと当然次の企画が通らないからです。一方で「キンプラ」は現時点で一定の興行収入を記録しています。エイベックスがどの程度の興行収入を想定しているかわかりませんが今我々が一番しなくてはいけないことは認知度を上げてくことより「応援上映ありきという風潮からの完全脱却」なのではないでしょうか。それが本当の続編制作のために一番大事だということが監督の発言でわかったからです。応援上映に行くなということでもないのですが客入りが通常>応援となればエイベックス側の認識も変わると思います。前作と同じ状況にあるわけではないんだということを念頭に置いて立ち回ることが必要だと思います。


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